AKIRA 大友克洋によるSFアニメとしてコミックだけでなく
映画としても世界的なヒットをした作品。
この映画を見た人も多いとは思うが、
その音楽を覚えているだろうか?
近未来の荒廃した東京(ネオ東京)を舞台に描かれたSF映画の
音楽を担当したのは芸能山城組(*1)。このキャスティングは脱帽ものだ。
近未来SF × ジェゴグ(*2) × ねぶた = AKIRAこれは言い換えれば、「近未来 × 原始」でもある。
こんな数式を構築できるのは、時代をつくり出せる人だけが持つ感覚。
一見、互いを否定し合うような組み合わせは
大友克洋の計算によるものか、感覚によるものかは知らないが
その温度差が、荒廃や戦闘の中でスリリングに疾走する
生命のエネルギーを描いているように感じる。
ヘリコプターの羽根がうなる空間に
部族の戦闘の踊りようなジェゴグの重いビート。
そこに祈りのように響く合唱。
街、炎、欠片、力、光…。
コトバの断片が瓦礫の上に積み重なり、
それらはエネルギーに姿を変え、
狂乱の祭りへと昇華されていく。
楽器としての人声が、こんなにもエネルギー豊かなものだと
これを聴くまで思っていなかった。
*1 芸能山城組とは、山城祥二をリーダーに
社会人や学生などで構成された非プロ組織で、
合唱や唱法など主に肉声を使った表現活動を行っている
芸術集団である。ミュージシャンという枠ではくくれない
説明が非常に難しい存在なので、詳しくはココを見て欲しい。
*2 ジェゴグとはインドネシア バリ島の民族楽器で、
いわゆる竹のガムラン。超低音から中音域まで、
巨大な竹を叩いて生み出されるアンサンブルは
プリミティブで骨太。まさに骨にまで響くパワーである。さらに知りたい人は、こちらから
戻れない冒険の旅へ、どうぞ^^